
日本屈指の酒処“九州”のお酒の特徴と魅力を解説!

九州は、焼酎をはじめとするさまざまなお酒の名産地として知られています。そこで今回は、九州のお酒の特徴や魅力の他、九州でしか買えないおすすめのお酒について詳しくご紹介します。
1.九州は日本屈指の酒処!酒蔵が多い理由は?
そもそも、なぜ九州は日本屈指の酒処と呼ばれるようになったのでしょうか?まずは、その理由についてご紹介します。
●酒造りに適した気候
九州の気候が酒造りに適している点があげられます。特に、冬でも比較的温かい気候が続く南部は、焼酎の発酵や熟成が進みやすく、盛んに焼酎造りが行われています。また、冬場に気温が下がりやすい九州北部は日本酒造りに適しており、日本酒の清酒蔵が多いことでも有名です。
●豊富な原材料
九州はお酒の原材料が豊富な地域でもあります。例えば、焼酎の原料となるサツマイモや大麦、日本酒の原料となる米、ワインや果実酒の原料となる果物などが栽培されており、それが酒造りに生かされています。また、お酒造りにかかせない水が豊富なのも九州の特徴です。九州が誇る名水処には、大手4大ビールの工場があり、ビール造りも盛んに行われています。
●九州は蒸留技術伝来の地?
焼酎に代表される蒸留酒は、13~14世紀ごろに中国や東南アジア諸国を経て、いくつかのルートを経て日本に伝来したといわれています。。その伝来の地のひとつとされているのが、現在の沖縄と長崎県の壱岐という説があります。これらの地域に焼酎や泡盛の蒸留技術が伝わり、その後、九州本土、全国へと広がっていきました。このような歴史的な背景から、九州では古くからお酒造りが盛んに行われており、その伝統が今でも大切に受け継がれています。
2.地域ごとに特色が違う?【県別】九州の特徴

次に、九州各地のお酒の特徴についてご紹介します。
福岡県
福岡県は、二条大麦の栽培が盛んで麦焼酎の生産地として有名な地域です。近年では、そばや胡麻(ごま)、人参(にんじん)を原料にしたユニークな焼酎が作られていることでも注目を集めています。
また、福岡県には50を超える清酒蔵があり、多種多様な日本酒が楽しめることでも有名です。福岡県の日本酒は端麗辛口で高品質なものが多く、水炊きや辛子明太子といった料理とよく合います。また、筑後川沿いでは、濃醇甘口の日本酒も生産されており、もつ鍋や筑前煮といった濃い味付けの郷土料理にぴったりです。
佐賀県
佐賀県は、二条大麦とお米の栽培が盛んな地域で、福岡と同様に麦焼酎と日本酒が多く作られています。また、佐賀県は、全国に先駆けて「The SAGA認定酒※」の制度を導入したほか、2013年に「佐賀県日本酒で乾杯を推進する条例」を制定するなど、酒造りや文化の醸成に積極的な地域としても知られています。そんな佐賀県の日本酒は比較的甘口が多く、甘みのある呼子のイカや佐賀牛など、地元の特産グルメとの相性も抜群です。
※The SAGA認定酒とは
佐賀県が認定する高品質な日本酒や焼酎のこと。佐賀県産の原料を100%使用し、厳しい基準を満たしたお酒だけがこの認定を受けられます。
長崎県
長崎県の壱岐市は、麦焼酎発祥の地として有名です。そんな壱岐で造られた「壱岐焼酎」は、1995年にWTO(世界貿易機関)が制定する「地理的表示※」のひとつにも選ばれています。壱岐の麦焼酎は爽やかな風味とさっぱりとした味わいが特徴で、島の幸であるウニや五島のサバなどの魚介類と合わせるのがおすすめです。また、佐世保、平戸といった沿岸部には、焼酎の酒蔵だけでなく、清酒蔵も点在しています。端麗で甘みの強い日本酒は、長崎名産のからすみとよく合います。
※地理的表示とは?
酒類の確立した製法や品質、社会的評価を考慮し、原産地を特定して世界的に保護する制度です
大分県
大分県も麦焼酎が有名な地域です。原料と麹のどちらにも大麦を使用した麦100%の麦焼酎は、香ばしくさっぱりとした味わいが特徴です。また、清酒蔵も36軒あり、日本酒が多く造られていることでも有名です。魚の臭みを消し、旨みを引きだす日本酒は、特産品の関サバ、関アジなどにぴったりです。また、麦の香ばしい香りを楽しめる麦焼酎ととり天などの郷土料理を合わせるのもよいでしょう。
熊本県
熊本県は、兵庫県と福岡県に次ぐ西日本有数の米の産地で、日本酒や米焼酎造りが盛んなことで知られています。また、熊本県は湧水源が1,000か所以上にのぼる「水の国」でもあります。代表的な湧水源である球磨川の天然水でつくられた球磨焼酎は全国的にも有名です。熊本県の端麗辛口の日本酒やどんな料理にも合う米焼酎は、熊本を代表するグルメ、馬刺しとの相性もぴったりです。
宮崎県
宮崎県は、麦、芋、米の産地として有名で、多種多様な焼酎が造られている地域です。鹿児島県と常に焼酎生産量、消費量のトップを争っており、九州でも有数のお酒の産地といえるでしょう。
全国的に有名な芋焼酎の酒造の他、世界で初めてそば焼酎を造った酒造があることでも知られています。
芳醇な芋焼酎や独特な香りと甘みを持つそば焼酎はどんな料理にも合いますが、特に油っぽい料理との相性が抜群です。宮崎県のグルメである「地鶏炭火焼」などと合わせるとよいでしょう。
鹿児島県
鹿児島県は、日本の芋焼酎の文化を牽引している地域で、3Mというプレミアム焼酎を醸造しています。「薩摩」という銘柄は、鹿児島県内でつくられる単式蒸留焼酎に与えられる称号で、芋焼酎のスタンダードとして全国に流通しています。。また、奄美大島限定で生産される黒糖焼酎も、鹿児島ならではのお酒。これらの焼酎は、味が濃い料理と合わせるのがおすすめです。黒豚料理やきびなごの酢味噌あえなど、鹿児島グルメと一緒にお楽しみください。
ご紹介したような焼酎や日本酒をはじめ、ワインやビールなど、さまざまなジャンルのお酒が九州各地でつくられています。九州の気候や風土が反映されたお酒は各地域のグルメとも相性が良く、九州ならではのペアリングを堪能できるのも魅力的です。
また、九州では、各地域の蔵元が少量生産している限定品や、地元でしか流通していない特産品を使ったリキュールなど、その土地でしか手に入らないお酒が多くつくられています。最近では通販サイトなどで取り寄せられる商品も増えてきたので、ぜひお好みのお酒を探してみてください。
3.九州の魅力を堪能!「やまや蒸留所」おすすめのお酒9選
多種多様な九州の食文化を発信する「博多の味 やまや」は、自社酒蔵と「やまや蒸留所」でさまざまなお酒をつくっています。ここでは、九州の魅力を堪能できる、「やまや蒸留所」のおすすめのお酒9選をご紹介します。
1. CRAZY OCTOPUS(クレイジーオクトパス)

刺激的な辛さがクセになる、唐辛子を使用した芋焼酎。「築地銀だこ」と「やまや蒸留所」がタッグを組み、「ソースに合うお酒」をコンセプトに開発しました。たこ焼きなどのソースをかける料理と一緒にぜひ味わってみてください。
2. eau-de-vie de fraise(あまおうスピリッツ)

2023年インターナショナルワイン&スピリッツコンペティション(IWSC)にて「銅賞」を受賞。福岡県産の苺「あまおう」を原材料の全体の25%も贅沢に使用し、独自製法で約1年間じっくりと熟成させた蒸留酒です。香料やフレーバーを一切使っておらず、あまおうそのものの高貴な香りを楽しめます。
※甘みはありません。
3. ジャパニーズ クラフト ジン マサハル

宮崎県三納村のミネラルを含んだ良質な地下水に、ジンにかかせない「ジュニパーベリー」や宮崎県特産柑橘の「柚子」と「へべす」を一定期間漬け込んでつくられたクラフトジンです。シンプルな味と飲みやすさが魅力で、食中・食後・カクテルベースなど、シーン問わずに楽しむことができます。
◎2023年 東京ウイスキー&スピリッツコンペティション(TWSC)にて「銀賞」
◎2024年 インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ(ISC)2024にて「銀賞」
◎2024年 インターナショナルワイン&スピリッツコンペティション(IWSC)にて「銀賞」
4. やまやにゃんシリーズ
やまやにゃんシリーズは、九州各地の果物を使用したリキュールのシリーズです。
やまやにゃんゆずにゃん8度(柚子)500ml/100ml

宮崎県西都市東米良産の柚子を皮ごと贅沢に使用。柚子のフレッシュな香りと爽やかな酸味、甘みを楽しめるリキュールです。ストレートでもロックでもお好みの飲み方で楽しめます。ネコがデザインされたかわいいパッケージで、お土産にもぴったりです。
やまやにゃんなつにゃん14度(日向夏)500ml/100ml

宮崎県原産の柑橘、日向夏の果汁をふんだんに使用。日向夏独特のほのかな苦味と甘酸っぱい味わいで、スッキリと爽やかな後味が特徴です。お酒が苦手な方にも飲みやすいリキュールで、オンザロックやソーダ割りなど、お好みの飲み方で楽しめます。ネコがデザインされたかわいいパッケージで、お土産にもぴったりです。
やまやにゃんすいぽてにゃん14度(紫芋)500ml

宮崎県産の紫芋果汁と柔らかな味わいの芋焼酎をブレンド。甘味料を使わず、紫芋の甘さのみで仕上げた濃厚な焼き芋風味が魅力。牛乳割りやロック、バニラアイスにかけるなど、スイーツとしても楽しめるリキュールです。
やまやにゃんうめにゃん14度(梅)500ml

宮崎県産の南高梅を贅沢に使用した、とろりと濃厚な梅のリキュール。梅の優しい甘さとフルーティな味わいが楽しめます。ストレートやロック、ソーダ割りでも美味しくいただけます。お酒が苦手な方にも飲みやすいリキュールです。
やまやにゃんいちごにゃん14度(あまおう)500ml

福岡県朝倉市にある、やまやの自社農園で育てた「完熟あまおう」を贅沢に使用したリキュールです。あまおう本来の高貴な香りや風味が楽しめます。ネコがデザインされたかわいいパッケージで、お土産にもぴったりです。
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やまやにゃんゆずにゃん8度(柚子)500ml
¥1,980(税込) -
やまやにゃんなつにゃん14度(日向夏)500ml
¥1,980(税込) -
やまやにゃんすいぽてにゃん14度(紫芋)500ml
¥1,980(税込) -
やまやにゃんうめにゃん14度(梅)500ml
¥1,980(税込) -
やまやにゃんいちごにゃん14度(あまおう)500ml
¥1,980(税込)
5. 本格焼酎 逢初 720ml

芋焼酎の香りを優しく残し、素材の甘み、すっきりとした後味を感じられる本格焼酎です。芋焼酎とは思えないほどすっきりとした口あたりで、上品で深みのある芳醇さとやわらかな旨みが楽しめます。芋焼酎が苦手という若者や女性でも飲みやすく、ロックや水割り、ソーダ割りがおすすめです。
◎2023年 インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ(ISC)2023にて「金賞」
◎2023年 インターナショナルワイン&スピリッツコンペティション(IWSC)にて「銅賞」
◎2023年 東京ウイスキー&スピリッツコンペティション(TWSC)にて「金賞」
◎2024年 クラ・マスター(Kura Master)にて「プラチナ賞」
6. 黒麹ゴールド仕込み正春720ml

黒麹の中でも特に生産量が少なく希少価値のある「黒麹ゴールド」、宮崎の名水、清水兼(きよみずがね)の軟水を使用した芋焼酎です。飲み口は優しく、芋本来の甘みと高い香りや深いコクと味わいの余韻を楽しむことができます。ロックやお湯割りがおすすめです。
◎2024年 インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ(ISC)2024にて「ダブルゴールド賞」
◎2024年 インターナショナルワイン&スピリッツコンペティション(IWSC)にて「銀賞」
◎2024年 クラ・マスター(Kura Master)にて「金賞」
◎2024年 東京ウイスキー&スピリッツコンペティション(TWSC)にて「銀賞」
7. 11年樫樽貯蔵甕仕込 梅酒720ml

11年かけて樫樽で熟成した芋焼酎を原酒に、香り高い和歌山県産南高梅を漬け込んだ数量限定のプレミアムな名酒です。年月をかけた古酒でしか味わえない独特の甘みに加え、上品な樫樽の香りと豊かなコクが楽しめます。
8. 樫樽11年貯蔵古酒正春720ml

11年以上の年月をかけて樫樽貯蔵した、まるでウイスキーのような味わいのプレミアムな古酒です。低温蒸留による華やかな香りとクリアで優しい口当たりが特徴で、普段あまり焼酎に馴染みのない方にも飲みやすいと評判。高級感溢れる重厚な専用箱入りで、贈答品に最適です。
9. 2006 本格焼酎甕貯蔵 720ml

2006年に製造・蒸留した原酒を甕壺に貯蔵し、大切に長期貯蔵した古酒です。宮崎の名水、清水兼(きよみずがね)の軟水、マイルドで爽やかな飲み口を生み出す白麹、芋焼酎に理想的なサツマイモ「黄金千貫」で作られた焼酎を18年以上の歳月をかけて熟成させました。「まろやかな味わい」と「円熟した香り」を堪能できます。
この他にも「やまや蒸留所」では、九州の魅力を味わえる多種多様なお酒をつくっています。興味がある方は、ぜひこちらからご確認ください。
4.まとめ
温暖な気候でお酒の原材料が豊富な九州は、日本有数の酒処です。現地でしか飲めない、購入できない商品も多いですが、最近ではオンラインで取り寄せられる商品も増えてきました。九州ならではのお酒を楽しみたいという方は、ぜひこの記事を参考に、お好みのお酒を探してみてください。